editor's notes




El Dorado Lodge




22 Jan 2005
S.Nanbu

特定外来生物防止法の指定生物にラージマウスが指定された。
ついに来る時が来たな、と言う感である。

僕個人としては、環境問題とは別に、バスを特定外来生物に指定することで「誰が得をするのか?」と言う事を考えてしまう。

例えば、琵琶湖で錦の御旗の下、大々的な駆除事業が行われたとすると誰が得をして誰が損をするのか?駆除の様子がメディアに報道されでもしたら、「バス駆除」名目の予算目当ての地方自治体、全国の内水面漁協が放っておくのか?
つまり、世の中の金の流れが変わる。我々が働いて得たキャッシュが釣具業界に流れていたものが滞り、税金と言うキャッシュが地方自治体に流れる−。そう言う事だ。

また、駆除の必要性の雰囲気作りについても周到に準備している。一部、朝日や毎日の報道に見られる世論を誘導するかのような完全に偏った見方も、裏に何かがあるような胡散臭さを感じる。

こんな風に考えていくと、高速道路やダムの建設同様、理詰めで訴えても、状況は変わらない。日釣振をはじめとする団体も科学的なデータを提示しているが、一般市民の耳には届いていない。

世の中、善悪だけでは物事は決まっていかないから、我々も知りうる限りの科学的なデータと共に「ではなぜブラックバスが悪者にされるのか?」を、バス釣りに興味の無い一般の人々に熱く?説いてみよう。そもそも「ブラックバス=悪者」と言う構図もスキャンダラスに報じられるからこそ一般市民は関心を持つ。

であるならば−。

さらに興味深い話を広く説いていくのも一興ではないか。何より、指定に一躍買いそうな某大臣がこの問題の本質の部分を理解できているとは到底思えない。

科学的な話についてはゼゼラノートが詳しい。 
胡散臭い話については清水国明氏の釣戦記に一例がある。
知識は武器である。
もはや「護岸も原因」だけでは無いのである。

P.S.
ただし、この問題をここまで大袈裟にしてしまったのは、ここ数年の馬鹿騒ぎが発端となっていることを我々アングラーは真摯に反省しないといけない。また、業界関係者は、この問題を釣り人と関係省庁の話だけにとどめず、広く一般市民の耳目に届くよう努力していただきたいと思う。




               



8 May 2004
S.Nanbu

皆さん、そろそろ、いろんな事を考えてはいかがだろう?
何の話をしているかと言うとフィールドだ。
今になって始まった事ではないが、最近、大切にしていたフィールドが雑誌やWebで大々的に取り上げられ、嫌な思いをした人も少なくないだろう。

多くの雑誌の廃刊が続く。
僕が思うに「公表してはいけないフィールド」の公表が当たり前になり始めたのはバス釣りブームの下降と終焉=雑誌の廃刊と時を同じくしている。

確かにブームの下降は、業界筋の景気を下向かせ、彼らの生活そのものを脅かす事だろう。
だからと言って、最後の一滴まで絞りつくすがごとく、出してはいけない情報まで出し切るのはいかがなものだろう?
干からびた大地は何も生まない。
食い尽くされたユーカリにはコアラは生存できないのだ。
だいたいからして、日本のバスブームの隆盛と衰退はそのフィールドの数、広さ、豊かさに比較してバス人口が多すぎた事に起因している事に気づいていないのだろうか?
少なすぎるフィールドに対して、小金目当てのメーカやメディアが群がり、ここぞとばかりにブームを煽り立て、尋常ならぬ釣り人がフィールドに押し寄せ、あっと言う間に食い尽くしていった。

食物連鎖のそれと同じく、シマウマ(バス)が減ればライオン(釣り人、メーカ、出版社)も減る。
シマウマが住む草原(フィールド)が減れば、ライオンも減るのは当たり前だろう。
一部のライオン(メーカ、出版社)が生き残るために全てのフィールドを食い尽くしたのでは、やがては全てのライオン(釣り人)も全滅に至る。
そうなってしまっては再起不能だ。
通常、自然界では距離の問題から全滅に至らないのが摂理である。
しかし、今、我々に起こっている事は事情が違う。
メディア、Webがもたらす情報は時間と空間の問題を解決し、今日の情報は明日には公のモノとなりうる。

皆さんも一つや二つ、メジャーになってしまったがゆえに潰れていったフィールドを見てきているだろう。
今一度考えてみてはどうだろう?

(どのような考えに基づくのか定かではないが)出版社、Web、メーカ関係者にとっておきのフィールドを紹介する恐ろしさを。
僕の知る限り、関西以西の「残されたパラダイス」と思われたいくつかのリザーバー、川は、メディアに紹介されたことをきっかけに、それは見事なまでの素早さで潰れていった。

例えば、先ずはあるWebで匿名で紹介される。
続いて、別のビデオでそれとわかるヒントと共に紹介される。
次に実名入りで雑誌の取材で大きくスッパ抜かれる。

だいたいがこの三段オチで、おじゃんである。
ここから後は、多くのメディアが入り乱れての紹介合戦を行い、早くて1,2年、よくもって3年程度で終了だ。

だいたいが、ルアーメーカの有名人が自社のルアーを用いて、秘密のフィールドで釣りまくる、と言った内容でこの話は始まるのだが、考えても見て欲しい。
そのようなフィールドなら、どこのメーカのルアーだって大体はある程度、釣れてしまうのである。
考えてみれば当たり前の話だろう。
釣り人だってそんなバカな話に騙されるほど間抜けではない。
結局、釣り人側が欲しいのは「その場所がどこか?」と言った情報であり、どこの有名人がどんなルアーで釣っているか、なんて事はほとんど関係ないのである。
ただし、Webやビデオ、雑誌で情報を提供する側も、実はその部分を心得ていて、「自分が薦めているルアーで釣れている絵」、それを公にしたい、ただそれだけの事なのである。
ビデオを売るために公にしたい、
ビデオで紹介されているルアーを売るために公にしたい、
自分自身が雑誌社やメーカの人間と近づくことにより、利益を得るために公にしたい・・・
その目的は様々だろう。

しかし、その結末を今一度考えてみて欲しい。
特に本来メーカや出版社と関係の無い皆さんは考えてみて欲しい。
みなさんがメディアに登場する、メーカの人間と親しくなる、そのために情報を提供しているとしたら。
地図を片手に寝る間も惜しんで、労もいとわず虱潰しにフィールドを探して回った事を思い出して欲しい。

もちろん友人通しで情報をシェアするのは良い事だろう。
それがまた新たな友人を作る事だろう。
しかし、それを結果的にWebや雑誌で公表してしまう事とは本質的に異なる。
ある有名人に「絶対秘密で」と紹介したばっかりに、数ヵ月後に別の有名人がそこを訪れ、そしてビデオ化してしまった・・・なんて言うのはよくある話だろう。
当然のことである。彼らはある意味運命共同体なのだから情報も巡り巡って然るべき、だ。

食う側と食われる側・・・
我々、普通の釣り人はどちら側にいるのだろう?
食われる側にいるとしたら、食う側の人間にみすみす情報を与えてしまう事はどういう結末を迎える事になるか、食われる側の者同士、今一度考えてみたい。








10 Mar. 2004
S.Nanbu

今年の寒さもこの数日、と天気予報が伝えたりしていますが、皆さんもそろそろ今年の釣りの準備を始められていますか?
僕はと言うと、今日の午後、ぶらりと釣具屋に。
平日じゃないか!と、叱られそうですが、確定申告のため、現在の会社に入社後2度目(!)の年休だったのでお許しを。

さて国道沿いの大型ショップに入るとどこからともなく奥田民夫の曲が。
モニターに見入ると某人気バスプロIの黒○ビデオ、アマゾン編らしい。
なーんだ、興味ねぇや・・・と思って店内物色に戻ってたら、時折、聞こえるIプロの声がどうやらトップウォーターの話をしている。

ちょっと戻ってみてみると、カメラに向かったIプロが何やら大きなトップウォータープラグを片手に相変わらずの御熱弁。
プラグの方は最近BassProShopsの通販サイトで見かけたアマゾンリッパー

ここまで、見て、ハハーン、確か、この人、アマゾンへピーコックを釣りに行ってたっけ・・・と雑誌の特集を思い出したが、面白かったのはそれから後。

アマゾン・リッパーって言うのはルーハー・ジェンセンの8インチはあるかと言うシングルスイッシャーですが、これのテイルプロップのチューニングについて、Iプロが、喋る喋る(笑)
さらにはスイッシャーのアクションについても喋る喋る。
貴方、いつからBigPlug信奉者になったの・・・と問いたいところだが、理由は簡単。

原因は最近のビッグベイトブームでしょう。
今回のビデオではルーハー・ジェンセンモノを御愛用だったようですが、近日中にIプロがアドバイスする某メーカーより、超大型?スイッシャーが発売されるのは一目瞭然。

シナリオとしては
  Iプロはビッグスイッシャーの集魚力に注目
  ↓
  アマゾン ピーコックで証明
  ↓
  これを改良して日本のバス釣りに応用
  ↓
  某EG社より、遂に発売。Iプロスペシャル
ってトコか・・・

しかし、あらゆる手段で日本のアングラーにカネを使わせてきた釣具業界ですが、昨日までトコトンせこいワームを投げさせてた癖に今度はあんなルアーを使わせようとはなんという言う荒業。
日本の釣具業界も来るところまでキテシマイマシタねぇ。
しかし、ここまで来るとニーズの掘り起こし、と言うよりはほとんど霊感商法に近い(笑)
さぁ、この次は何を仕掛けてくれるか、楽しみになって来たなぁ。








31 Jan. 2004
J.Yamashita

外道流行りってわけじゃないですが、EDL内でもトップウォータープラッギング以外の釣りもする人が多いです。
マスやスズキ、イカなどなど。
僕も最近、マス釣りを始めました。と言ってもこの時期 渓流に入るわけにもいかないので、いわゆる流行りの管理釣り場ですが。
正直、「釣り堀でしょー?」ってナメてかかってたところもあったんですが、やってみるとそれなりに面白い。釣り堀でもたくさん釣るためには、釣り堀なりの技術というものが存在するわけです。なるほど。
しかし、そこは釣り堀。
1、2、3、たくさん。
どこかの国は数の数え方がそんなだった記憶があるんですが、ともかく4尾目以降は数えるのが面倒なくらい釣れ、何尾かを我が家の食卓用にお土産にして帰宅。
たまにはこんな釣りもいいかな。
欠点は、釣りという極めてアウトドアな遊びをしているというのに、全く自然と戯れている気なんてしないこと。そして、このために揃えた5'6"のウルトラライトロッドとミッチェル308が、体育会系の僕の体格にあまりにも不釣り合いなこと。

Mydoomウィルス、皆さん大丈夫でしょうか。
ウチのメールボックスにも、連日何通も届いています。
くれぐれも不審なメール添付ファイルを開いてしまわないように・・・・・・








10 Dec. 2003
J.Yamashita

ついにというか ようやくというか 何というか、ともあれ3年半ぶりに全面リニューアルしました。
思えばこの3年半、EDLのメンバーにも色々ありました。
新たに加わったひと、去っていったひと、転職したひと、自分の店を持ったひと、海外へ赴任していったひと、結婚したひと、離婚したひと、etc, etc......

日本のバス釣り、いや、水辺の生態系、自然を利用するレジャーそのものに対する我々の考え方や世間の目も、この3年半で大きく変わった気がします。
5年前 EDLが立ち上がった頃、そしてその後の1・2年間、そこにはまだ脳天気にトップウォーターバス釣りを楽しめる空気がありましたし、我々も、この楽しい遊びを少しでも多くのひとに広めたい、そんな意気を持っていました。

しかし、今は違います。

昨今、どうやら世間では、バス釣りというものは「反社会的な趣味」として認識されてしまっているようです。
ここで「バスが悪い」だの「バサーが悪い」だの「公害が悪い」だのを再燃させるつもりはありません。たぶん答えも出ないでしょう。
我々自身、明確な答えを持っていません。いまだ、どこか忸怩としたもの、物憂いものを抱えながら、けれどこの反社会的な「トップウォーターバス釣り」という麻薬から逃れられずにいます。

コカインもモルヒネも、医療用として使われることもあれば、使い方を誤り命に関わることもあります。
たぶん日本のバス釣り界は、その“使い方”を誤ったのでしょう。
一度失いかけた命を、どのようにしてとりとめるか。どうすれば副作用を押さえながら薬の効用を得られるか。それはその薬がなくては生きていけない、我々「Junkies」が自ら考えなくてはならないことです。