マッキー極細 ...1




S.Nanbu  22 Aug. 2004  El Dorado Lodge




Budd & Joey








去年の秋の話 になるが(ずいぶん昔で恐縮である)、ひょんな事からあのBudd & Joeyの藤田さんと釣りをする機会を持った。
藤田さんは、有名な大江川の掃除大会を始めとした、ローカルな釣り大会に時折顔を見せてくれていたようだが、われわれの場合もその一環だった。
われわれと言えばEDLのメンバ10人勢ぞろいと行きたかったが、なにぶん唐突の話であったので、集まる事ができたのは4人だけ、と言うことになった。

確か10月も後半だったと記憶している。
神戸 三宮に程近いファミリーレストランへ藤田さんと到着すると、山下・笠原・ツヨシの3名が待ち受けていた。
少し前に藤田さんと顔合わせをした僕が、彼らに藤田さんを紹介する役回りだった。
テーブルを挟んで3人ずつ、全部で6人がけの座席の片側に彼ら3人は背筋を伸ばして座りなおした。



僕は藤田さんとならんで彼らの正面に座ったが、彼らのなんともいえない表情が妙におかしかった。
極度の緊張。極度の嬉しさ。こわばっているのでもなく、ゆるみきっているのでもない。 初めての合コンで目の前に飛び切りのカワイイ子が座っているのともまた違う。
とにかくそれは表現のしようのない表情だった。
何より話し方が不自然。姿勢が不自然。
「はじめまして」「はじめまして」
そんな彼らを見て、僕は一人笑っていたが、考えてみれば僕もほんの少し前に藤田さんと御対面したときは似たようなものだったのだろう。

藤田さんとはその夜合流し、次の日に島根あたりのリザーバーを狙おうと言うことになっていた。
ファミレスでのご挨拶は早々に、早速 夜のうちに現地へ移動する予定になっていたが、そこは有名ビルダとファンの出会いである。
ツヨシが差し出したサインペンに「いやいや、サインはマッキー極細で」と、藤田さんは自分のクルマまで油性マジックを取りに戻られ、ツヨシのプラグに「Hiro」と書いてくださった。













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